合衆国最高機密ファイルFOIA

UFO、陰謀、都市伝説、公開された超機密ファイルを読み解く!

1990年代に行われた“ロズウェル事件”の再調査(パート5:調査開始1994)

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イメージ:ロズウェル

出典元FOIAファイル

 

パート4からの続き)

以下に示されているのは、疑義の残る主張への対応の仕方を示す一つの例と言えるだろう。
今回レビューが行われた上記の有名な書籍の中の一冊では、1947年の7月にロズウェルに駐留していた“24人を超える”兵員の名前および所属番号を、彼らの従軍歴を照会する目的で退役軍人省ならびに国防総省へ提出したとしている。その後、11人の名前を挙げて「彼らがロズウェル・エアーフィールドで兵役に就いていた事が書面で証明できるにもかかわらず、国防総省も退役軍人省も、その記録を保持していないのは何故なのか」という疑問を呈している。
この疑義は重くとらえられるべきものであったため、SAF/AAZDは、それらの名前がセントルイスの兵員記録センターに残されているかチェックをおこなった。(彼らに関して本の著者が所属番号を持っていなかったため)調査は名前のみを基に行われ、その内8人については明らかな記録がすぐに発見された。
残りの3人は名前に共通部分があるため、そこには多岐に亘る可能性が存在し得るだろう。興味深い話としては、“消息不明”となっている1人について、1951年に戦死したという記述が記録に残されているものの、書籍の著者たちは彼(もしくは同名の人物)を1990年にインタビューしたと主張している事がある。

このような、履歴照会作業が進む一方で、各書籍が挙げた疑問に答えを出す事が可能と思える、存命の人々を見つけ出す作業も開始された。この人々の多くは、前出書籍の著者やそのほかの一般研究者と面会し取材を受けたと話しているが、公式に調査が行われるのはこれが初めてである。この人物達がすでに行っている機密保持制約のために、この事件を隠ぺいし続けているのだろうという疑義が後々生じる事を想定し、あらかじめの対応策として、インタビューを行う側は空軍長官もしくは空軍高官から、仮に関係する内容がある場合には機密事項について語って良い事、そして、その事実が存在する場合には本事件について以前に課せられたいかなる規制も撤廃する事の公式な承認を得た。
繰り返しになるが、(この調査の)焦点は調査上必要な特定の事項について、情報をもたらし得る人物から話を聞くという事に置かれており、様々な作家が接触したと主張している全人物を追求・補足する意図は存在しない。
例えば、調査員の一人は、フォスター・ランチから残骸を回収した事が公にされている3人の内の最後の生き残りである、シェリダン・キャヴィット空軍中佐から、公式にサインされた誓約書を入手する事こそが、重要事項だと考えていた。彼以外の人物達は、入手する情報が膨らむ(後述)のに対応してインタビューを受ける事になったのである。
加えて、既に他界した人物が保管しているだろうと考えらえる数種類の記録を見つけ出すため、彼らの遺族にも面談が行われた。

元々の空軍による調査は、1994年の1月に発足したものだが、空軍全体が関係する調査は1994年3月1日のSAF/AAからのメモランダム(Atch 5)で初めて命令が下され、これが、超自然的な出来に関する記録を保管していると想定される、現在の空軍各部署に送られる事になった。これは、本調査が非機密扱いの情報に留まらず、最高クラスの機密と分類に入る記録にも及ぶ事を意味する。

パート6へ続く)