合衆国最高機密ファイルFOIA

UFO、陰謀、都市伝説、公開された超機密ファイルを読み解く!

1990年代に行われた“ロズウェル事件”の再調査(パート2:1947年)

 

f:id:pretoronews:20190319130240j:plain

イメージ:エイリアン発見現場



 (出典元FOIAファイル

 (パート1からの続き)

 1947年に報告された本来の“ロズウェル事件”

現代的な概念として、最終的に未確認飛行物体(UFO)と呼ばれる事になったものが、まさに生まれたのは1947年6月の事である。
一部の、UFOを信奉する研究者が、UFOの目撃例は聖書の書かれた時代にまでさかのぼる、と主張してはいるものの、大方の研究者は、UFOの歴史全体が1947年に発生した事例と対比される事について、異論を唱えるものではないだろう。
後に、“1947年のUFOウェーブ”と名付けられた事象は、1947年の5月17日から7月12日にかけて発生したとされる、16回の目撃事例に端を発する(ただし、この時期には800回を超える目撃事例が発生したと、主張する研究者も一部には存在する)。
興味深い事に、この“ロズウェル事件”が、1947年に起きたこれらの事象の一つと認識されたのは、時代が1978年から1980年に入っての事である。そして、いくつもの一般新聞の記事がこの事件を報道している事からも、何かがロズウェル近郊で起きた事に異論は生まれないだろう。報道の中でも特に有名なのは、ロズウェルデイリーレコード紙が、7月8日と7月9日付で報じたものである。
7月8日の同紙は、「RAAFが、ロズウェル地区の牧場で空飛ぶ円盤を捕獲」と報じているが、翌日には、「ラメイ准将ロズウェルの円盤を撤去」、そして、「‘円盤’を発見したという意気消沈の牧場主、謝罪を表明」などと書かれている。

【関連書籍】
UFO・エイリアン極秘事件ファイル<最新版>
書籍:UFO・エイリアン極秘事件ファイル<最新版>

この最初の記事は、ロズウェルAAF第509爆弾班所属の情報将校である、ジェシー・A・マーセル少佐が、匿名の人物所有のロズウェル近方の牧場内で“空飛ぶ円盤”を発見しており、“それは、軍の司令本部に向け飛行していた”ものだった、と報道している。加えてこの記事には、1947年7月2日、ロズウェル在住のカップルにより、大きな未確認飛行物体が家の上空を通過した事が目撃されていた、とも書かれている。

7月9日付の紙面では、テキサス州フォートワースの第8航空隊長である、ロジャー・ラメイ准将の声明として、マーセル少佐により回収された残骸を検証した結果、気象バルーンである事が判明したと報じられた。この破壊されたものは、「薄膜フォイルの束、折れた木製の支柱、および、バルーンが残したゴム素材だ」との説明に加え、例の“意気消沈の牧場主”については、ニューメキシコ州リンカーン郡在住のW・W・ブラゼルという男性であると、追記的記述の中で特定している。
彼とその息子バーノンは、1947年の6月14日に、「ゴム製バンド、薄膜フォイル、頑丈な紙素材類など、光を反射する残骸が広範囲に散らばった現場に出くわし、その際に、残骸の一部を持って帰った」、と供述した。
彼は、7月4日に残骸を採取していたが、「その翌日、生まれてはじめて空飛ぶ円盤の話を耳にし、彼が発見した残骸は、それらの一部なのかもという考えが浮かんだ」という。
ブラゼルは、7月7日になってからロズウェルへ出向き、保安官に報告、そこからマーセル少佐へ通報が上がったという事らしい。すぐに、マーセル少佐が私服の男性1人を供ないブラゼルの家を訪ね、残りの残骸を回収した。

この記事では、さらに、ブラゼルがこの発見した素材について考えた事を、以下のように伝えている。
「おそらく、大きさはテーブル板程度のものだろう。もし、それを吊り下げて何かをするものだったとすれば、バルーンの長さは12フィート程度なだろう、と、腰かけている部屋のサイズを基に距離を測りながら、彼は感じた。」
「ゴム製のものは、くすんだ灰色をしており、直径200ヤード程度の範囲に散乱している。薄膜フォイル、紙素材、テープ、スティックは、3フィート程の長さで7もしくは8インチの太さに束ねられている、一方、ゴム素材の方は18から20インチの長さで8インチ程度の太さを持つ束になっていた。その全体をまとめ上げたとすると、おそらく5ポンド程の重量になりそうだ、と彼は見積もった。」
「そのエリアに、金属と思われるものは見当たらず、エンジンや、その他の推進力に関するような部品は、まったく発見されなかった。ただし、紙でできた一枚のフィンが複数の薄膜フォイルと接着されていた。」
「残骸のいくつかに文字が刻印されていたものの、他に、機器類の説明になるような言葉は一切見当たらない。組み立てには、表面に花柄が印刷されたものを含めた、かなりな量のスコッチテープが使用されたと見られる。針金や電線もまったく見つからないが、紙素材にはいくつか小さな穴が開いており、何か取り付けられたものがあった事を物語っていた。」
ブラゼルは、過去にもいくつか気象バルーンを彼の牧場で発見した経験があったが、今回見つけたものは、それらのどれにも似ていなかった、と語っている。」

 

パート3へ続く)