合衆国最高機密ファイルFOIA

UFO、陰謀、都市伝説、公開された超機密ファイルを読み解く!

1990年代に行われた“ロズウェル事件”の再調査(パート4:UFO事件の調査手法)

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イメージ:UFO目撃

 (出典元FOIAファイル)

 

パート3の続き)

調査計画および手法

 

空軍上層部に対して、ロズウェル事件に関係する内容の秘匿あるいは総括ファイルが存在しない事を確かなものとし、またGAOに対しては可能な限り最良で包括的な情報を提供するため、SAF/AAZは、長官室が直轄する調査計画を策定し、この情報が収められた事が妥当と考えられる担当部署から情報を引き出す。この作業には、超常的、非日常的な出来事が発生した場合に担当となるだろう現行部署、そして、過去の組織、アーカイブ、さらに空軍が一定の統制を取った事のある記録センターへの直接調査も含まれている。

しかしながら調査員達は、例えば、ホワイトサンズからのミサイル発射について、あるいは、1947年のロズウェルで起きたかもしれない原子力がらみの事件について、旧原子力委員会が何等かの記録を残しているかどうか現エネルギー省において確認するという事も行わなかった。それを行う事は、本件に関するGAOの認可を侵害する事につながる。調査員達は、問題の地域に関するもので、現在でも空軍が管理している記録だけを調査した。

本調査を最大限生産的なものとするため、まず最初に、一般書籍の中でロズウェル事件を取り扱ったものの内容を、再検証する事とした。これら書籍には、“The Roswell Incident(1980年)ウィリアム・ムーア、チャールズ・ベルリッツ共著”“Crashed Saucers: Evidence in Search of Proof(1985年)ウィリアム・ムーア”“The UFO Crash at Roswel(I 99 1)ケヴィン・ランドル、ドナルド・シュミット共著”“The Truth About the UFO Crash at Roswell(1994年)同共著”“The Roswell Report: A Historical Perspective(1991年)、ジョージ・M・エバーハート編集”“The Roswell Event(1993年)フレッド・ホワイティング収集”“Crash at Corona(1992年)、スタントン・T・フリードマン、ドン・バーライナー共著”、などに加え、上記著者共同もしくは他の作者による文書などが含まれていた。
全体的に見れば、上記著者達は政府が陰謀に加担したと主張する、UFO論の推進者である。ロズウェル事件などは無かったと主張する、特定の書籍は出版されていない。ただし、著書“Watch the Skies!(1994年)”の中でカーティス・ピーブルスが、本件の中でのUFO目撃情報の展開や各主張が見せた後の進展を、話題として挙げている。また、いわゆるロズウェルと他の事件についての暴露本として執筆された詳細な文章と並び、いくつかの真剣な調査報告も存在する。中でも、The Skeptical Inquirerのニュースレターを書いたフィリップ・J・クラス、および個人研究科のロバート・トッドなどが明記に値する。
上記全ての作家などが示す関心と主張は、USAFの記録調査を指揮する上でも配慮された。

また、上記の全書籍を再検証した後に、これらの多くの主張を要点ごとに論破するための特定な試みも、一切行わない事が確認された。これら主張の多くは、風聞や、記録されていない物、文脈から察した事、自己中心的か、そうでなければ疑わしい話と思わせるものだ。加えて言えば、上記の作家達の多くは、雑多な主張に対して賛同していないのも事実である。
これらの話の中で、最も混乱し常に変容しているのは、本事件が発生した日時、残骸があった正確な場所、と墜落現場の範囲についての議論だろう。これらの矛盾点は、記録の調査対象範囲を非常に広めるという事で、調査そのものの難易度を非常に高めている。

 

パート5へ続く)