合衆国最高機密ファイルFOIA

UFO、陰謀、都市伝説、公開された超機密ファイルを読み解く!

スタンスフィールド・ターナーの証言ーMKULTRA(パート4)

f:id:pretoronews:20190710171316j:plain

イメージ:MKULTRA

 (出典元FOIAファイル

パート3からの続き)

さて、本案件を取り上げたチャーチ委員会ならびにケネディ上院議員の健康問題分科会に、以前提出されていた報告に対し、今回発見された情報がどの程度の新しい内容を与えたかという問題の答えとしては、ほとんどの部分について詳細事項が加わったという点が挙げられます。特定できなかった研究者達や、それを認識していた場合といない場合の両方を含めMKULTRAに関与していた研究機関の名称、そして、多数の付随プロジェクトを承認および監視していた、CIA上級局員達の名称などがそれです。
また、実体のある新たな情報も登場しています。例えば、いくつもの研究プロジェクトに関連する、実験方法や医学的試験への提案内容を詳細に示すもの、あるいは、民間研究機関へのCIAによる妥当性がない寄付などについてです。
とは言うものの、全体的に見れば、そこから判明する主要な活動内容は、すでにある程度の範囲で概略が示されていたり、以前から提供されていた資料の中で基本的な説明がなされ、それが上院の調査委員会へ提出済みであったりするものです。
例として挙げれば:
・1960年から1964年にかけて、全149あるMKULTRA付随プロジェクトのうちの76に対し行われた財政的出費の記録は、CIA内の財政部門が見つけ出しており、1975年の8月もしくは9月のチャーチ委員会も、これを参照可能でした。
・MKULTRA担当の監察官が、1963年にチャーチ委員会とケネディ上院議員の分科会に提出した報告には、電気ショックおよびハラスメント行為(pp. 4、16)、米国市民に対しその意思に反し行われた秘密実験(pp. 7、10-12)、大学、医薬品業界、病院、州立および連邦研究機関、ならびに民間研究組織と協力しての新たな化学物質の探索(pp. 7、9)、加えて、CIAのテクニカルサービス部門が、人の行動を制御する研究の、144におよぶプロジェクを1953年から1963年の間に立ち上げていたという事実(p. 21)などが記述されていました。
・また、テクニカルサービス部門に関する監察官からの報告書は、1957年にチャーチ委員会の委員達に提出されています。この報告には、特異なコミュニケーションと人間の調査(p. 201)、秘密裡に摂取させ対象者を失墜および無力化させる化学物質について(pp 201-201)、秘密活動に応用できる手品的手法の研究(p. 202)、CIA外部で行われる研究への特定の出資方法(pp. 202-203、205)、物質“K”(knockout)やアルコール耐性および催眠療法についての研究(p. 203)、LSDに関する研究(p. 204)、個人攻撃および殺害のためにエアロゾル発生器やスプレイ装置などを使う研究(pp。206-208)、CIAの生物学的/科学的兵器力にフォートデトリックが果たした役割(p. 208)、および破壊工作の研究(p. 209)などが語られています。 

この情報の多くの部分は、チャーチ委員会報告書Volume I、pp. 287-411、に反映されています。

パート5へ続く)