合衆国最高機密ファイルFOIA

UFO、陰謀、都市伝説、公開された超機密ファイルを読み解く!

1990年代に行われた“ロズウェル事件”の再調査(パート7:ロズウェル真相ではない事項 1)

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イメージ:UFO目撃

 (出典元FOIAファイル

 

パート6からの続き)

 

ロズウェル事件の真相ではないもの

今回の調査が明らかにした結論を詳細に語る前に、空軍が収集した情報が示唆するものを基にして、まず、ロズウェル事件の真相ではないと思われる事象について議論する事が適切であろう。


航空機の墜落

空軍内において、記録と調査が行われた全事案の中でも、最も詳細かつ注意深く扱われているのが航空機の墜落である。実際、航空機墜落についての記録は、軍用機がはじめて飛行した年にまでさかのぼる。安全性についての記録や報告は、深刻な損害、負傷、死亡、もしくはそれらの複合的な結果をもたらした全ての墜落事故について残されている。こういった記録は、実験用もしくは機密扱いの航空機についても網羅している。
USAFの記録では、1947年の6月24日から28日の間、ニューメキシコ州だけで5件の墜落事故があったとされている。これらは、A-26C、P-5 IN、C-82A、P-80A、そして PQ-14B型航空機が引き起こしたものだ。しかしながら、問題となる地域において、死亡事故にいたったものは一つも存在しなかった。

今回、GAOの手により、空軍が「気候バルーン、もしくは別の墜落事故」であると明確に記録している事も明らかにされた。この分野においては、気候バルーンの安全性についての記録は一つもないことが分かっている(バルーンはいずれ、必ず墜落する)、しかしながら、地上で負傷や損害事故を起こす可能性が少ないながらもあるため、こういった墜落事故の記録を作成する規定も存在はする。しかし、その保存期間は5年にとどまる。


ミサイルの墜落

通常、ドイツ製V-2ロケットが回収されたと説明されることの多い、ミサイルの墜落や故障事故は、ロズウェルで回収された残骸物を説明し得るものとしてしばしば持ち出されるものである。ホワイトサンズ周辺で行われたこういった実験の多くが、当時機密扱いであったことを鑑みれば、特に個人の土地で発見された故障ミサイルを、政府が厳しい情報統制の下で扱っただろうと受け止める事に矛盾はないだろう。とは言うものの、今回空軍で再調査が行われた記録からは、本事件がそれにあたると示す事項は発見されていない。
多くの実験記録は陸軍により管理されているが、空軍が長年にわたり記録してきたものも存在している。それらを、今日でも機密扱いにする理由は見当たらない。本事案にミサイルが関係していると、示すもの、あるいはそのヒントなどでさえ、米空軍は発見していないと言うのが事実だ。

 

パート8へ続く)